(顔の続き ※オサムちゃんがオトナ気ない上に(というか思いっきり外道)、シモネタ?が酷いです。 変換率高め)





「そのイチゴオレ、どうしたん」
「白石にもろた。ひとくち飲む?」
「……いらん。甘ったるいんは嫌いや」


俺は腕を伸ばす。
その手は助手席に座るに触れそうなギリギリ目の前素通りして、ダッシュボードを開いて中を漁る。
目当てのタバコを取り出して蓋閉めたらやけにバカデカい音が響いてしもて、
がその音をモロに受けて身体をビクッて震わした。

意識してえんかったけど力、入っとったんや?……何でやし、意味解らんわ俺。
エンジンを掛ける前にとりあえず一服しとく。
箱叩いて一本貫き出たヤツを直接口で引き抜いて、100円ライターでその先に火ィ付けた。

するとは備え付けの灰皿を無言で引っ張り出す。
吸殻山盛りが常の俺ん車では珍しく、その灰皿の中身は半分以下。
せやった、この間タバコ買いにコンビニ寄ったときが知らんうちに捨ててくれてたんやった。
今といいこの間といい、ホンマ気ィ利く女やなお前は。

そういや……なんでコイツに手ぇ出したんやったっけ。
あぁ、直前に俺を振ってくれた女と髪型が似とったっちゅう適当な感じで、つい手ぇ出したんやったな。
最初の切欠なんかもうアヤフヤやわ。

今のは髪型どころか髪色まで変えよったからそんなんもう関係無いし、
よう見たらあの女よりもちょい幼いけど(幼いんは中学生やで当たり前やけど)よっぽど別嬪さんや。
最近は乳もよう育って来たし、ますますエェ女んなってきた。たまに生意気も言うけどな、そこがまた……


「オサムちゃん?どしたん」
「あー?俺の見る目は間違いなかったて、再確認しとったとこや」
「何やそれ、意味わからんわ」
「はっ、わからんでエェ」


ほっぺた膨らしてブー垂れるの頭にポンって一回手ぇ置いてから、吸いさしのタバコを灰皿置いてキーを回す。
古いポンコツ車のエンジンがブルルルとデカい音立てて掛かった。ったく、相変わらずうっさいな。
中々ピッチが上がらんとノロノロと走り出して向かうんは、いつも通りの俺ん家。

その途中でコンビニ寄れっちゅうのオネガイを聴いてやって、近所のセブンに寄った。
が買い物しとる間に、俺は灰皿の中身を全部コンビニのゴミ箱に突っ込む。
運転席戻って灰皿を定位置に戻したら丁度、が乗り込んできた。


「何買うたん」
「喉渇いたで飲みもんと、ゴムー」
「ぶっはあ!偉い偉い、1コケシやるわ」
「こっちのコケシ?」
「おう、こっちもやんぞー。嬉しいか」
「嬉しい嬉しい」


ったく、お前は。誰がそんな気ィ利かせ言うたんや。
確かにこの間使た分で最後やったけども、女子中学生が買うもんとちゃうやろ。
それにシモネタの耐性付けただけや無くて己から振ってくるとは……成長したなぁ、ちゃんよ。
最初のうちは只管真っ赤んなって黙ってるだけやったのにな。オッサンな、その慣れっぷりが無性に怖いわ。

お前の周りのヤツやらお前を狙っとるゴンタクレ共は、お前のこんな一面知らんやろな。
俺だけが知っとるちゅうか、まぁ俺が育てた?ようなモンやし。あれや、優越感。えぇやろう、なぁ?白石。
(はん、俺がにやっとんのはイチゴオレなんてレベルや無いっちゅうこっちゃ。)

中坊風情が。人が丹精込めたモン横取りするんはまだ青いわ。
まぁ、俺かて青いモンに手ぇ出してる上に餓鬼相手に大人気ない感情持っとるで説得力なんてクソやけどな。
やけどマジやから、今んとこ譲ったる気なんかタバコのフィルター分も無い。
精精足掻けや、青少年。


「まったボケーッとして。今日変やでオサムちゃん」
「んな事あらへん、ほな行くか」


そう言うて俺はの後頭部を引き寄して、ひとつだけ軽く唇を落とす。
普段やったら絶対外ではこういう事せんのに。


「……やっぱし変やわ」


せやな、俺も自分でそう思うわ。










オサムちゃん、下品です。やっとんのはオレっちゅうかみるk(自重)



作成2010.02.23きりん