(※微エr…いや、エロです!(笑) 申し訳ありません、苦手な方は閉じてください)













































「………ん、…ふっ……」


引き締まった柳さんの腹筋に軽く手を付きながら、自分の身体を前後に揺らす。
繋がった部分からは私が動く度にぐちゃぐちゃっていう水っぽい音が響いて耳に付く。
目を閉じている上に、気持ち良さが継続し過ぎてるお陰で半分くらい心も感覚も麻痺しちゃってるのに、
その音が聞こえるだけでセックスしてる実感に引き戻されて。接している一層奥から愛液が溢れてくるのが解る。

やりたいように出来るから自分で動くのは割りと好き。
自分の気持ちいいところは自分が一番良く知っているから。思い通りに動けると刺激しやすい。

だけど。挿れてからずっと私が上になって私ばっかりが動いているんだけど。
柳さんの身体の両脇に着けている膝が疲れてきたし、汗だってすっごくかいてきたし。
(柳さんの身体に数滴垂れちゃったわよ)
そろそろ替わって欲しいんだけどなー、上と下。


「ね、…あっ………柳さ、ん」
「なんだ?」
「はぁ、はぁ。……もう、柳さんも少しは自分で動いてくださいよ」


動きを止めて、下にいる怠慢な人物をジト目で見つめてみる。
右腕で顔を覆っていた柳さんはその腕をダラリとベッドに降ろし、少し上向きだった顔をこちらに向けた。
唇を尖らせる私と目が合う?と、柳さんは少しの沈黙の後に目を(更に)細め、目元だけで笑ってみせる。


「……こうか?」
「あうっ!」


その瞬間、突然下から一度。大きく突き上げられ。完全に気を抜いていた私は思わず叫び声をあげてしまった。
きっと表情もぐちゃぐちゃになっていたんだろうと思う。
思いもよらない衝撃と快感にすっかり力が抜けてしまった私がグッタリと柳さんの身体に覆いかぶさると、
してやったり、と、本当に可笑しいといった表情が同居したような笑顔が目の前に。


「もー……柳さんのバカ」
「ふっ、お前は本当に可愛いな。そうだな、その顔に免じて替わってやろう」


柳さんがむくりと起き上がって形勢逆転。
その勢いがあまりに良かったものだから、私はベッドに派手な音を立てて倒れこんでしまった。
ビックリしてキョトン顔な私に、柳さんは腰を折り曲げ唇にキスをひとつ落とす。


「どしたんですか、いきなり」
「おや。キスをして欲しくて、唇を尖らせていたのだろう?」
「ただ拗ねてただけですー」


ふっ、と微笑んで、もうひとつ額に唇を付けて。
(離れる時にぷちゅっ、て音が鳴ったのには。なんだか無性に恥ずかしかった)
その綺麗な笑顔と柔らかい唇の感触に釣られて私もヘラッと笑顔になれば、柳さんは一転。


「〜〜〜〜〜!!」


口の端っこを上げて、ニヤッと悪戯を企んだような顔になった途端に
息つく暇もくれないほどに超高速で動き出す。
その速さについていけなくて、呼吸が出来なくて酸素が足りなくなって。
おまけに頭も振り回されてるからクラクラしてくるし、次第に意識が朦朧としてきたし。
柳さんが果てたと同時に私は意識を手放してしまった。















「ん……」


身体を包む温かい感覚に気がついて目を覚ますと、私を抱きしめながら眠る柳さんが目に入る。
正直抱きしめられてるせいで動けないし、寝ている人の脱力した腕って重いから苦しくてうっとおしいんだけど。
それでも人の温もりって気持ちいいし触れてると安心するから、不快だとは思わない。
もっと温かさが欲しいと思って、胸に顔を埋めて抱きしめ返そうと身体を寄せる。


「……あれ、」


柳さんにもっと近づこうとして下半身を動かしたときに感じた違和感。
うあ。ちょっと、挿れっぱなしで寝ちゃってるじゃん私たち!
私から抜こうとしても抱きしめられてるせいでこれ以上動けないし、
それよりビックリなのは、寝てるのに……寝てるのに、アレが……ちっさくなってない………
(だって私のにピッタリどころかちょっとキツめなくらいで……!)


「……起きたか?」
「わ!」


ボソッといきなり呟かれて、驚いて上を向くと薄目を開けた柳さんと目が合う(今度は間違い無く、合った)。
しばし見詰め合った後、黙ったままの柳さんにゴロンと身体を仰向けにさせられそのまま私に覆いかぶさって……
え、あ、ちょ……まさか。


「おっ、柳さ……」
「悪いが、イカせてもらおう」
「あっ、ちょ、まっ……あぁん!」


寝起きだなんて信じられないくらいのスピードで動く柳さんのお陰?で、
押し寄せる波のような感覚に襲われた私はあっという間に再び意識を手放してしまいました―――。
(ホント、淡泊そうな見た目に反してマジ元気ですね……!)










淡泊そうに見えて案外すきものだったらこうかしらー
以前アップしてた1日限定モノを再アップ




作成2010.04.01きりん / 再録2011.01.26きりん