(※クリーンな柳さんはいません。友達1と2の名前を使用してます。)
(※※イクとかイケないとかそんなストレートでセクシャルな内容でしかも描写も若干アリな問題作なので苦手な方は閉じてください…)













































「ねーぇ、柳せんぱい?イクにはどうしたらいいんでしょーう」


使用済みの避妊具を周囲を汚す事無く要領良く縛り上げ、ごみ箱へと放るのは今となっては慣れたもの。
ベッドに腰を掛け直しひと息。ミネラルウォーターのキャップを開け、口にひとくち含んだ瞬間に
未だ脱力したまま動く気配を見せていなかった、シーツに包まり寝転がる彼女のポカンと緩んだ口から飛び出した
全く予測していなかった言葉を飲み込むことが出来ず、思わず咳き込んでしまう。


「ッ、ゲホッ……なんだ、突然」
「今日友達と喋ってたんですけど、は毎回イクんですって」


女性同士の下の話は男同士のそれより濃く、大胆で奔放だと聞いてはいたが。
彼女も類に漏れず、そういう内容を話せるタイプの仲が良い友人相手では予想以上に開けっ広げなようだ。


「それで?」
「でも私、イッたような感覚になったことないし。だからイクってイマイチ良く解らないんですよねぇ」
「あぁ……それは、」
「え?あっ、違っ!そうじゃないんです、いつも気持ちいいです!ホントに!」
「……そういうことは、大きな声で言うものじゃあない」


言外に技術不足という意が含まれているのかと思い、そういう方面のデータ調査や新しい知識が必要かと一瞬本気で考えたが
表情に出ていたのだろう俺が言葉にする前に彼女は褒め台詞つきで即座に否定してみせた。
照れくさいが、言葉で言ってもらえるのはやはり嬉しいものだ、……が。
まぁ、なんだ……その言葉を疑うわけではないが、時間のあるときにでも再度勉強してみるのもいいかもしれない。
どうせするならば、気持ちの良い思いをさせてやりたいと思うのは当然のことだろう。
男として、という理由も少なからずあるが、まして好きな相手には。


ちゃんが言うには人それぞれだって言うんですけど」


あ、ちなみにちゃんはイクときとイケないときは半々くらいだそうです。と、続いた言葉から
彼女の友人データベースが存外にまたひとつ更新されてしまったのは今は置いておくとして。
確かに体質や体調の面で大きく左右されるというのはあるかもしれない。
男にも早かったり遅かったり疲れ知らずだったりと色々なタイプがあるくらいだ、女性にだって当て嵌まる部分があるだろう。

絶頂、か。どこぞの部長の口癖を彷彿とさせるそれは、
男ならば目に見える結果があるので解りやすいが、女性となると明確に現せる此れといったものが特に無い。
また、男ならば感じる部分というものは大概似通っているものだが、
女性は同じ位置を刺激しているようでも、微妙な差異が生じることによってかなり違う、と聞く。


「……よし。ならば、じっくりと探してみるか」
「へ?やっ、ちょっ先輩待っ……んはッ!」


解らないのならば、調べてみれば済むことだ。何より、そのまま放置するというのは俺の性に合わないからな。

腰に手を添え、立てた指を太ももへ向けてつい、と滑らせてやると彼女は面白いくらいにビクリと身体を跳ねさせる。
これは気持ちが良いというよりは、単にくすぐったがっているだけだが
このようなアクセントを加えることは、のちに肌を触れ合わせたときに丁度良い懸隔となり有効に働くことがある。
要は、ギャップだ。いくら気持ちが良くとも、同じところばかりでは興醒めしてしまうだろう。


「やーん、先輩。くすぐったいー」
「そうか。では、次の段階へ行くとしよう」
「あ、やっ、そんないきなりダメっ」


くすくすと笑い、軽口を叩きながら俺にじゃれ付く姿は余裕たっぷりといった様子。
多少の時間を置いたとはいえ、連続ではさすがに身体への負担が大きかろうと少々心配をしていたが、これならば大丈夫だろう。
確認したところで太ももに添えていた指を内側へ滑り込ませ、
つい先ほどまで俺のものを飲み込んでいた余韻が残る、温かく湿ったままの核心へ添わせ、それから。


「っ、は」


そこへ指を差し込んだことによる、つぷ、という水音が響き、妙にクリアに耳に届く。
それは彼女の洩らした吐息と合わさったことによって、やけに卑猥なもののように聞こえてしまう。


「……、ここはどうだ?……こちらは?」
「え、ん……んあ………」
「言いづらいのは分かるが、きちんと言ってくれ。お前の協力が無ければいつまで経っても解決しない」
「うぅ……あっ、……あれ…」
「ここか?」
「っ!?ん、んんっ!」


内側を擦ったり、その位置を微妙にずらしたり。
そうして彼女の反応を確かめつつ、徐々に奥へ奥へと侵入させていく。
そしてある一点へと到達したとき彼女はピクリと身体を震わせ、今までとは明らかに違う反応を示した。

指をあてがっていた“そこ”を逃さないよう軽く、連続して刺激し続けてやると
身体は大きく跳ね、息を洩らすばかりだった唇からは悲鳴に近いような声が挙がる。
半狂乱となり取り乱す彼女の瞳には大粒の涙が浮かび次々と頬へと落ちていく。


「いやあっ、変な感じするからやだあ!」
?」
「やだ、ヤなのぉ!」


片手は口元を隠すようにし、潤んだ目はきつく閉じられ頬には涙の筋が通り、切なげに寄せられた眉根には僅かな皺。
身体全体を強張らせ、逆手ではシーツを力いっぱい握り締め何かに必死で耐えているよう。


「……仕方がない、止めるとしよう」
「ふあ、はあっ……」
「ところで


そのいじらしい彼女の姿にあくまで探求のための行為であるはずだったが予定外に煽られ


「ふう……うん?」
「俺もお前のように狂うほど善くなりたいのだが」
「……え?」


俺は思わず舌で唇をなぞってしまった。―――





好きな相手に気持ちの良い思いをさせてやりたいという考え自体は今までと変わらないが、
好きな相手が己に翻弄され狂うほど大いに善がる姿を眺めるというものも、存外に良いものだということを知った。
これで楽しみが……おっと。また、データがひとつ増えたな。


「うむ。今回は絶頂というお前の要望に応えることが出来ず仕舞いだったが、次回こそは必ず」
「あ、あの、も、結構で…す………」


ところで一方で、余計なことを言うんじゃ無かった!と、彼女が頭を抱えていたことは
俺の知るところでは無い。










なんていうか……データマンと共同の目的へ向かって分析がしたかったというか(どうしてこうなった)
聖夜に性夜とか定番言い訳de24日更新GO




作成2010.12.24きりん