(※跡部と宍戸彼女の下品な会話 宍戸いません 超短い)





「アァ?どういうこった」
「だから。私はね、亮ちゃんが好きなんじゃ無くて、亮ちゃんとするセックスが好きなんじゃないかって思うの」
「ハッ、そうかよ」


長い足を組んで優雅にコーヒーを啜る跡部はため息をひとつ吐き。
呆れたような表情をして私から目を逸らして、ついでに肩まですくめてみせた。
(それより、珍しく缶コーヒーだけど。それでもきちんと絵になるってどういう事よアンタ)

生徒会室で跡部と書類作成をしていたけれど、ひと段落したのでふたり仲良く休憩中。
私たちの他には誰もいないから、最近私がよく思うことをぶちまけてみる。
跡部は面倒そうな顔と態度ながらも一応は話を聞いてくれるので、たまに相談?みたいなことをしているのだ。


「フン……そんなにテメェら、身体の相性が良いのかよ。アーン?」


彼の専用ソファにふんぞり返りながら、口の端っこをくいっと上げて私に目線を寄越す跡部。
ちょっと、下世話なこと言わないでくれる?って、まぁ話をフッたのは私だけど。
(それから。決して「宍戸はテクニシャンなのか?」なんては言わない辺り、すっごいウケるんだけど)
だけどそう言われてみて、ふと亮ちゃんとのセックスを考える。

キスするときにたまに歯がぶつかるし。
フロント・ホックのブラの外し方が解らなくてしばらく悪戦苦闘して、結局私が自分で外したことがあるし。
オフロのタイルで滑って転んだ上に、ドアの角っこに足の小指ぶつけててダブルパンチで可哀想な事態が起こったり。
自分から誘ったくせに、ゴムの用意をし忘れてたり。(この時はおあずけで終了)
こんな感じで失敗談は結構ある。

カッコつけて一生懸命なところを見せないようにしてるみたいだけど、丸解りでだだ漏れで。
でもそんなトコが可愛いんだよねー亮ちゃんは。
なんていうか、見てると面白いし何よりホッコリする。


「身体っていうか。なんか、心が満たされるような」
「じゃあ普通に宍戸のことが好きなんじゃねーか。身体云々は関係ねぇ」
「……あぁ、」


そっか。亮ちゃんのことが好きなんだ私ってば。


再確認したら亮ちゃんに会いたくなってきた。
よし、亮ちゃんにメールしよ。
そいで今日は、ぶきっちょなセックスをたっぷり堪能することにしようか。


「ありがと。跡部」
「当たり前に気づけねぇ、テメェが馬鹿なだけだろーが」
「うるさい」










跡部って案外世話焼きで面倒見良いですよね



作成2010.04.21きりん